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S035第壱号 大日本大勝利 分捕品縦覧之圖


小国政                         静岡県立中央図書館 蔵


明治廿七年九月十五日印刷

   仝年仝月十八日発行

臨写印刷兼発行者 髙橋友三郎 東京市本郷区真砂町卅番地

松本彫甚 印


右図:旗の文字 巡視

左図:旗の文字 欽命 直隷提督軍門節制各鎮額圖琿巳圖魯葉


成歓ノ役 我軍敵ノ砲塁ヲ破リ 殺傷無筭(無算)敵軍大敗 軍旗軍帽其他陣中必用缼(欠)ク可ラサル百般ノ器具ヲ指テテ(捨テテか?) 四方ニ散乱シタル跡ハ 日章朝日ニ輝キ 近世無比ノ大決戦ヲ遂ゲタル時ノ分捕品ヲ靖国神社境内ニ陳列シタルヲ 紀念ノ為メ物品ノ形体ヲ画キタル者ナリ

 

静岡県立中央図書館での分類は

請求記号 K915-108-044-035
画題(題名) 第壱号大日本大勝利一分捕品縦覧之図
絵師(画工名) 小国政印
版元 高橋友三郎
出版年 明治27年9月18日(1894)
員数 3枚続
版型 大判
彩色 錦絵
資料名 上村翁旧蔵浮世絵集(44)
カテゴリ /浮世絵/41集~50集/44集-豊宣・国政・小国政ほか 

   このページの画像は静岡県立中央図書館のデジタルデータを利用して構成している。また、データに関しては東京大学史料編纂所錦絵データベースを参考にした。

 

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大英図書館に異版あり

  大英図書館に3枚続きの完全版が保存されている。パブリックドメインとして画像が公開されているので BRITISH LIBRARY IMAGES ONLINE から画像を利用させていただいた。

 大英図書館とアジア歴史資料センターの日英共同研究として、「描かれた日清戦争」というインターネット特別展示行われている。 注目すべきは清国側の絵画資料も56点展示されていることだ。さらに、この資料が蒐集されたのが、1895年であり、日清戦争とほぼ同時進行で収集されたということである。大英図書館のメッセージによると、「国際紛争を記す重要なビジュアルレコードとして認識していた」とあり、錦絵が記録画として評価されていたことがうかがえる。最初に収集に当たった大英博物館から1973年に設立された大英図書館のアジア部門に管理が委託され現在に至っている。 

 

 大英図書館での分類は以下の通りである。

 

大英図書館請求記号: 16126.d.2(47)

タイトル: 大日本大勝利分捕品縦覧之図

絵師: (梅堂)小国政 (五代目歌川国政) (?-1923以前)

出版元: 高橋友三郎

出版情報: 1894.9

大英博物館受入情報: 1895/06/11

内容: 祝勝

製作国: 日本

サイズ (cm): 75.8 x 39.7


FilenameB20106-14

Source16126.d.2 (47)

Title of WorkDai Nihon daishōri bundorihin jūran no zu

Shelfmark16126.d.2 (47)

AuthorArtist/creator"Baidō Kokunimasa (Utagawa Kunimasa V) (.)"

Place and date of productionSeptember 1894

LanguageJapanese

Credit© The British Library Board

An exhibition of captured booty

16126.d.2 (47)

B20106-14

靖国神社での展示

 靖国神社においての戦場で鹵獲した物品の展示を描いた画であるが、御届が9月15日ということと記事中に成歓の役とあるので、開戦直前の7月29日の戦いでの戦利品である。靖国神社は例年招魂祭を行う際に競馬や角力などの催しが行われたらしく、人々をあつめるイベント会場としても認識されていたようだ。当時発行された読み物「抜群勇士原田重吉」(凱旋城士 編 求光閣 明27.12)にその風景が描写してあるので引用する。主役となるのは原田重吉で平壌の戦いで玄武門先登第一人者として金鵄勲章を受章した英雄である。


前略 原田氏が玄武門に働きたるありさまは十一月五六の両日 靖国神社大祭の際九段坂の上に模造せられたり、こは同所なる近衛第二聯隊の考案にて場所は同営所の入口 即ち牛ヶ淵の向う蛾々たる石垣の上にして仏国公使館を正面にしたれば坂を登るもの仰いで一目その全景を見るを得たり、而してその材料は悉く兵営中の器具なる寝台(ねだい)萌黄毛布(もよぎけっと)その他工兵用のシャチ等をもってし 各兵自らの手工になれるものにて実に偉絶壮絶の観あり、例年招魂祭には競馬及び角力等の催しあれども今年はこれを遠慮したれば余興も薄かりしに原田氏の名を慕うてこれを見んため集まれるもの実に夥しかりし、かくのごとく氏の名望は高く 至る処その噂あらざるはなきほどなれば機を見るに敏き演劇家は早くもこれを脚色(しくみ)て名優の演ずるところとはなりたり、 後略

以上「抜群勇士原田重吉」 凱旋城士 編 求光閣 明27.12 からの抜粋


勝利に次ぐ勝利をしらされた人々の興奮と熱狂がよく伝わってくる。この熱狂は李鴻章襲撃の頃まで続き、その後、三国干渉を突きつけられると、逆方向に暴発していくことになる。


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